旗 商品紹介

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旗屋の雑学

いくつの“ヘ~イ”がありましたでしょうか??



コーヒーブレイクに旗屋の基礎知識のお話をします。

旗屋には色々な知識が必要です。(どの業界も同じだと思いますが。。。)


ところで皆様、WBCでJapanチームが世界一になったとき、日の丸をもって選手がグランドを走りました。

『あれ!! あの日の丸、何か可笑しくないか?』と思ったのは、旗屋だけでしょうか?

実は、アメリカの国旗は縦1:横2で作られます。一方、日の丸は縦2:横3の比率となっています。

そうです。あの日の丸は、メードインアメリカの日の丸だったので、我々が見慣れた日の丸より横長だったのです。


以下、旗・のぼり・幕・暖簾・半纏に関連する雑学を書いてあります。

いくつの”ヘ~イ!!”があるでしょうか?



旗の雑学



旗とは白い生地を染めて回りを縫製した単純な商品です。(もちろん、生地の種類・染色方法・縫製の仕方などご利用方法によって大きく異なりますが!)

でも、すごく不思議な商品です。この単純な商品にはすごい力があります。

白生地を染めて・縫製すると、その旗には魂が入ります。

国旗には、その国の人たちの魂が、

社旗には、その会社の人たちの魂が、

校旗には、その学校の先生・生徒さんの魂が、

応援旗には、そのクラブのメンバーの皆さんの魂が、

会旗には、その会の会員の皆さんの魂が。

旗とはシンボルです。

ですから、旗を作る場合には心を込めて企画しましょう。


1.国旗の話

A) 日の丸については、明治3年1月27日付の太政官布告第57号(商船用国旗)に、日章旗の寸法について以下の様に定められています。

  ① 横を10とすれば縦を7とする。

  ② 日章の直径は、縦の3/5である。

  ③ 日章の中心は、旗面の中心より横の1/100旗竿の側による。

  ④ 日章上下のあきは、等しくする。

一方、太政官布告第651号(海軍用国旗)については以下の様に定められています。

  ① 横を3とすれば縦を2とする。

  ② 日章の直径は、縦の3/5である。(同じ)

  ③ 日章の中心は、旗面の中心とする。

  ④ 日章上下のあきは、等しくする。(同じ)

平成11年に「国旗及び国歌に関する法律」(第127号)により、国旗は以下の様に決まりました。

  ①国旗は日章旗とする。

  ②縦は横の三分の二とする。

  ③日章の直径は縦の五分の三とする。

  ④日章は旗の中心とする。

   (国連方式も横3対縦2となっております。)


B) 日本国旗と外国国旗を併揚する場合

国旗は原則として自国旗に優先権が与えられますが、一般的には敬意を表す意味で外国国旗に上位席(外国国旗をポール或いは壁に向かって左側)に、日の丸を右側に掲揚するのが一般的な形となっています。

卓上旗の場合も同様です。ポールがクロスする場合は、外国国旗を掲揚するポールを壁に向かって手前側にします。


C) 半旗の掲揚の仕方は、一度ポールの上まで揚げてから半旗の位置に下げ、降ろすときも一度上に揚げてからおろします。半旗の位置は、旗の縦の長さから掲揚ポールの1/2の高さまでの間の場所まで下ろすと言われています。

日章旗で弔慰を示す場合で、半旗の場所まで降ろすのがポール・その他の構造上無理な場合は、竿頭を黒布で巻き、旗の上部に黒い布を取り付ける方法もあります。(大正元年閣令第一号:大正元年7月30日発令)

但し、外国旗の場合は半旗が一般的です。



D) 大きさで重要な事は2つあります。

  ①会旗・団体旗を国旗と共に併掲する場合には、国旗より大きな団体旗はいけない。

  ②三脚を使用する場合は、旗が地面についてはいけない。

    (三脚は三脚用ポールを斜めにして立てます。従って、ポールの長さとしては、

    旗の対角線の長さの1.5倍以上がお勧めです。)

    具体的な大きさの目安としては、

    屋外のポールに掲揚:140x210cmか120x180cm位

    屋内で20-30人程度の会議/イベントに使用:100x150cmか90x135cm位が

    目安となります。



のぼりの雑学



のぼりとは -

古くは戦国時代に武士たちが敵・味方の区別をする目的で背中に取り付けていました。

同じ様な格好をしている武士たちが敵・味方の区別をする=敵との違いを表す手段として用いていました。そうしないと見方同士が殺し合いをしてしまうからです。

これを現代と比べてみると、例えばラーメンショップの激戦区には、数多くのラーメン店がひしめいています。その中で自分の店を引き立たせる=敵と区別するにはどうしたらいいか? 他店との差別化を行なうのが目的です。


それではどの様にして差別化を図ればいいか?

マーケティングの4Pの法則にそのヒントが隠されています。マーケティングの4Pとは、Products(製品)、Price(価格)、Place(場所)、Promotion(販売促進)です。


  (1) 「味に自信あり!」、「元祖XXラーメン」、「OOなべ」などの幟は、お客様に

     製品の優位性を訴える内容です。

  (2) 「本日XX円ランチ」、「激安・XX」、「OO大特価」などの幟は、お客様に価格

     の優位性を訴える内容です。

  (3) 「XX展開催中」、「OOはここ!」などの幟は、場所をお客様に認知してもらう

     ための側面援助ツールとして使います。

  (4) 「OOセール」、「大売出し」、「XXフェア」などの幟は、お客様に開催中の販売

     促進を訴える内容です。


幟は一般的に屋外で使用する大きなものですが、商品の近くに置く“ミニ幟”という商品もあります。これは屋内で使用するため、素材としてはポンジ或いは紙で製作します。(紙の場合だと、布としての“はためき”は出ません。)



幕の雑学



幕とは -

幕には大きく分けて3種類あります。


 ① 懸垂幕(垂れ幕とも言っています)は名前の通り縦に取り付ける幕で、街中では

   デパートの壁面にセールとか催し物の案内の告知に使われています。

 ② これに対して横断幕(横幕とも言っています)は、スポーツ大会などで応援用に

   使われています。(【がんばれ!XX選手】などの横断幕はよく目にすると思います)

 ③ また奉納幕は、幕の中心を揚巻(あげまき)でたくし上げます。左右には同じ紋を

   付けるのが一般的です。お正月やお祭りなどの慶事や祭事がある時に使用します。


幕の親戚(?)としてバナーがあります(街路灯などに設置されていたり、デパートの正面の1階と2階の間にポールに装着されている比較的小さな幕がそれです)。

屋外で使用する事においては他の幕と同じですが、お客様(バナーを見る方)との距離が近い事、裏面も綺麗に染色していなければならない事などが異なります。


幟とちがうのは、お客様(幕を見る方)との距離が離れているのと、お客様が幕を見る時間が、幟に比べてはるかに長いという点です。(例えば、通行人はかなり遠くから目に入りますので読む時間は長くなります。)

また設置環境としても、幕の場合には幟と比較にならないほど風雨などの厳しい環境に曝されるので、強度も重要な項目となってきます。(せっかくの催し物案内の懸垂幕が剥れたり・最悪の場合歩道に落ちてきたら、その会社のダメージの低下は計り知れません。)


「どの様にして差別化を図るか?」については、幟のところに書いてあるマーケティングの4Pと同じですが、遠目からでも人目を引く内容を告知するのがベストです。

また幟に比べてお客様が長い時間見てもらえるという特長を利用して、まず大きな・印象深い内容でアイキャッチを捉え、次にやや小さめの文字を読んでもらう方法もあります。



暖簾(のれん)の雑学



暖簾(のれん)とは -

暖簾とは大きく分けて5種類あります。


 ① 暖簾(玄関などにかけて屋号や看板の代りにする一般的に言うのれんです)

   もともとは玄関や窓などの隙間を被い、雨や風・ほこりなどを防ぐ効果を狙ったもの

   でした。今は、その店舗が何をやっているのか?(蕎麦屋・寿司屋・健康ランドなど)

   と、屋号(あるいはお店のロゴ)をプリントするのが一般的です。

 ② 水引暖簾

   お店の中にかけます(カウンターの上など)。お客様への歓迎の意味とお店側の

   心構えを表します。

 ③ うち暖簾(間仕切り暖簾)

   お店と室内との区分けなど間仕切り代わりに使う暖簾です。

 ④ 日除け暖簾

   お店の前面を覆う様な長い暖簾。字の通り日除けが目的ですが、今では看板代り

   として斬新なデザインをあしらったものも多いです。

 ⑤ 花暖簾(楽屋暖簾)

   歌舞伎役者や演歌歌手の楽屋入り口に芸人の名前を染めた暖簾。

   絹を使った高級なのれんが多いです。ファンクラブなどが寄贈する場合が多いです。


一般的には純和風の風合いを持たせるために、シンプルなデザイン・1-2色の色数を使った暖簾が多いです。

看板代わりに使う場合の日除け暖簾は、商品の写真データを印刷するなどお客様の目線まで下げたバナー的に使う場合もあります。


(1) 縁起を担ぐ

のれんとは一般的に間口にかける場合が多いので、横の長さは半間(90cm)の倍数が一般的です。

縦の長さはそれぞれの使用目的に応じて決まります。

割れ(くぐりの部分)の本数は、90cm巾の暖簾で1本、180cm巾で3-4本が一般的です。

割れの本数に縁起を担いで4(死)、9(苦)を避ける場合もあります。


(2) 竿の通し方も地域によって異なる

①暖簾は軒先の竿を使って取り付けます。関東風のれんは竿を通すワッカ状のもの(チチと呼びます)を同じ生地で上部に取り付けます。(“共チチ仕立”といいます。)

②これに対して関西風はのれん上部を袋状に縫いこんで、その中に竿を通します。(“袋仕立”といいます。)



半纏(はんてん)の雑学



半纏とは、羽織に似ている上着ですが、脇に襠(まち)が無く胸紐をつけない上着です。袖を折り返さないで着ます。そもそもは庶民の仕事着・実用着として生まれました。

半纏には多くの種類があります。

法被(はっぴ)や羽織との違いは、半纏は袖を折り返して着ない事です。これは江戸時代には庶民は羽織を着る事を禁じられていたので、半纏は袖を折り返しません。


 ① 印半纏(しるしはんてん)

   印の意味は、袖や背中や襟に統一のデザイン(紋や屋号など)を入れて、どの

   組織に属しているかの区別をつけるからです。

   今日、狭い意味では印半纏を一般的に半纏と言う場合が多いです。

   (いわゆるユニホームだったわけです)

 ② 蝙蝠半纏(こうもりはんてん)

   丈が短く袖が長いもので、旅職人がレインコート替りに着用しました。

 ③ ねんねこ半纏

   防寒性能を高めるために綿生地を厚くした半纏。または、赤ちゃんを背負うときに

   被う綿入れ半纏の事です。

三上旗店